
独身貴族、という言葉があります。意味がわかりません。
どうして独身だと貴族になるのか。既婚は貧民なのか。
それはいいとして、この独身貴族、特にその男性の在り方、考え方というのは、「貴族」とはほど遠いものがあります。
独身を貫くとのたまっている男性は、総じて、恋愛がそこまでうまくない、という特徴があります。
どうやっても女の子とうまくいかない。
それを、自分の意志でそうしているのだと思い込みたいがために、ほんとは結婚したいのに、「結婚したくない」と言うのです。
正当化ってやつです。
また、結婚したいとは思いつつも、結婚に対して少なからず悪いイメージを持っており、それが言動の後押しをしています。
たとえば、「子供ができたら自分だけ〝のけもの〟にされる」、「自分が働きに出ている最中に、妻が何をしているかわからないから不安」、「いろんな責任が生じる。それに耐えられるかわからない」などですね。
こういうのは、テレビや、周りの既婚者の話の影響であったり、自分の恋愛への自信の無さから来るもの(本人はそうだと気づいていない)であったりします。
楽観的な人からすれば、そんなことで悩んでいるのか、素直に好きになった人と一緒にいればいいじゃないか、と思われるかもしれませんが、本人にとってはとても大きな問題なのです。
独身を貫こうとする、そういう発言をする男性は、完全主義であり、特に、他人に欺かれるのを極端に嫌います。
ちょっとした口論でも、自分のほうが劣勢のうちに終わったり、自分の言いたいことを言えずに終わったりすると、まるでそれが一生消せない人生の汚点であるかのように、ひどく落ち込みます。
そんな人間ですから、人の裏切りにあうのがとても怖いんですね。
そして、そこから抜け出せない人は、口では「独身最高!」と言いつつも、寂しさをどこかに抱ながら、ひとり老い、ひとり死んでいくのです。
こういった人たちが結婚するには、天使のように純真無垢な女性と出会うしかないのです。